聞香堂グルメ担当のアンドリューです。
前回でお茶の仕入れは70%ほどは完了したのですが、
実はこの先が今回の仕入れ旅の裏本命「お茶の産地巡り」です。
今回は、台湾茶の2大聖地の大禹嶺と梨山を目指します。
しかし、両地域とも3000メートル級の山々を越えて行かなければならないので、
ひとまず、ベースキャンプとして山の中腹、南投県仁愛郷にある
温泉街「廬山温泉」のホテルに泊まることにしました。
この廬山温泉は1300メートルと台湾でもっとも標高の高い所に位置する温泉街で、
昔は繁盛していたみたいですが、水害で温泉街自体が危ないとのことで、
政府により移転が進められています。
そのため、かなり寂れた雰囲気の温泉街でした。
でも、それがまた逆にノスタルジックな香りで、良い雰囲気を醸し出しています。
宿泊したのは、「正楊大飯店」さん。
大きな露天風呂とドクターフィッシュのいる足湯がおすすめとのこと。
大禹嶺と梨山から帰った後にゆっくり浸かるのが楽しみです。
ホテルも決まったので、荷を降ろして、早速大禹嶺、梨山にトライ!
仁愛郷から大禹嶺、梨山に向かうには、途中「武嶺」という3500メートル級の
山を越えて行かなければなりません。
ホテルを出てひたすらに狭い山道を車で登ります。
途中、ひどい雨と霧で5メートル先も見えない中、運転手兼筋肉質の豊ちゃんが
懸命に運転してくれました。
ようやく武嶺に到着しました。標高3,275メートル。富士山で言うと八合目
くらいです。ここまで車で来れるのは楽でいいですよね(笑)
山の頂上は辺り一面が雲で幻想的な風景でした。
晴れで見通しが良いより貴重かもしれませんね。
途中、霧が晴れたと思ったら、道が崩落していて工事中の所も…
お茶の産地を見に行くのも命がけです。
武嶺を抜け、少し標高が下がった場所、南投県と花蓮県の境にある大禹嶺地区に
到着しました。ここは太魯閣国家公園の中なのですが、
茶畑が点在しています。
以前は多くの茶畑があったようですが、その大半が違法なものだったらしく、
規制されてしまい強制的に伐採されてしまいました。今では大禹嶺から
少し離れた場所で栽培されているお茶も大禹嶺茶として売られています。
人里離れた深い森林。高い標高に低い気温。変わりやすい気候。
この環境が美味しいお茶を育むのですね。
こうして辛うじて大禹嶺にある茶畑を見て回れたのですが、ここでタイムアップ。
日も落ちて来たので、ホテルに戻ることにしました。
明日こそは梨山に辿り着くことを誓いつつ、一行は帰路に着きました。
さて、聞香堂のグルメ担当として、グルメを紹介しないのはあり得ませんので、
当日見つけた美味しいお店を紹介しますね。
看板煤けてますが、それには理由が!
軒先にある窯からもくもくと立ち上る煙。
これは一体なにを作っているのでしょうか?
お店の人に蓋を開けてもらうと。
そこには美味しそうな鶏の窯焼きが!
この鶏の窯焼き、中華風スパイスに付けて食べるのですが、これがウマイ!
ビールをいくらでも飲めちゃいそう。
そして、ナマズのような尋龍魚の料理も美味しい。
皇帝の魚と言われ、清王朝の皇后様のお気に入りの魚だったらしい。
アミノ酸、コラーゲンタップリ。
美容に良いみたい。
これで温泉入ったら、どんだけスベスベになるんだろう…
山菜も美味しいです。
台湾に行ったら山蘇や龍鬚菜は必食ですね。
特にこのお店のポン酢のようなタレのかかった龍鬚菜は絶品。
お腹も満たされたということで、最後に温泉をご紹介。
台湾の温泉は基本水着と帽子を着用しなければならない。
温泉を楽しむスタッフ(男衆)をご覧ください。
いかがでしたでしょうか?
今回、移動が多かったので、お茶に関する話題は濃くなかったのですが、
この移動の大変さや、山の環境をご紹介することで、
高山茶が高級たる所以をご説明出来たのではないかと思います。
次回は再度梨山にトライ!そして、台中に戻るまでのお話をご紹介します。