このブログは、食に関して徹底的にこだわる聞香堂(もんかどう)がお送りする
台湾烏龍茶仕入れ旅行記です。
聞香堂のスタッフユタカです。
前回は南投県の山の上のお茶問屋さんへ行って試飲をし過ぎて休憩することに
なったところまでをお送りしました。
今回は番外編というか、お散歩の様子をお送りします。
お伝えしたい内容は、南投と台湾烏龍茶が、いまや本当に切っても切れない
関係にあることが、たまたま休憩で散歩に行った道教のお寺から分かるという
ラッキーな経験をすることが出来たので、それを皆様へシェアできればイイな
と思っています♪
お漬物屋さんとか八百屋さんの露店が並びます。
そんななか、並ぶ人が絶えない美味しそうなパイナップルの露店がありました。
これがまたメチャメチャ甘い!
もう笑っちゃうぐらいに甘いんですよね。
普段日本で食べている果物ってどうしてあんな味なんだろう?
と思ってしまうくらい。
そんな事を思いながらモグモグしている間に寺院へ到着。
さて、台湾は道教が盛んなので試飲している間もお参りの参列?の方々がドラや
鈴を鳴らしながら練り歩いていましたが、寺院でもやはり熱心なお参りの様子が
見られました。
面白いことに、寺院の外側の壁面にお茶の製造工程が彫られているんです!
よっぽどこの界隈の方々にとって台湾烏龍茶づくりが大切な文化なんだなぁ、
という事を改めて知らされた出来事でした。
人がずらーっと並んでいたので写真のないパートもありますが、聞香堂が扱う
1000m以上の高度で作られる高山茶(こうざんちゃ)の一般的な製造工程
が描かれていました。
写真のない工程も含めて簡単にご説明しますね。
1.短時間、日光に当てて少し水分を減らす日光萎凋(いちょう)
2.日陰で風通しの良い室内でザルの上で冷ます室内萎凋(いちょう)の様子。
→葉っぱの端っこに満遍なく傷をつけて発酵を進めるために、機械で攪拌する
攪拌発酵(かくはんはっこう)が主流です。
左側の竹ひごで出来たドラムが回転する発酵機。
小規模工場や少量の場合だと斜めにしたザルへ茶葉を落としたりして葉っぱに
キズを付けて発酵を促します。
3.人の後ろにある炉で発酵酵素を殺して発行を止める釜炒り(かまいり)して
左手で最初の揉捻(「じゅうねん」と呼ばれる茶もみ)。
揉むことでさらに水分を減らしてお茶にしたときにエキスが出やすくします。
4.揉捻(じゅうねん)したものを再加熱(次の工程で丸めるときに葉っぱが冷めて
いると割れてしまうので、熱して柔らかくしています)
5.柔らかくなった茶葉を熱いうちに布にくるんで揉む「包揉(ほうじゅう)」
右手前の機械がグリグリと包(つつみ)をもむ揉捻(じゅうねん)機。
6.揉捻と再加熱を1,20回も繰り返して最後に固く締め上げて形をととのえる
団揉(だんじゅう)をして熱が冷めるまで置きます。
7.カチカチに団揉したものをユルめて、もみほぐしていく玉解き(たまとき)
8.広げて乾燥。この時に、物によっては火入れで香りを増したり工夫をする。
で、ここまででいわゆる荒茶(あらちゃ)になります。あとは茶工場で出荷前仕上げ。
石板は読めないけど、なんだか伝わってくるのが面白いですね♪
二代目から聞くところによると、台湾道教はご先祖様をお祀りしているそうで、
皆さん過去の武将や偉人と合わせてお参りに来ているそうです。
寺院の横の入り口は何とも神秘的♪
ご先祖様があの世で不自由しないようにと、紙でできた札束を燃やして煙を空に
上げるための金炉(きんろ)。
黄色い札束をバッサバッサと放り込んでいたのが印象的でした。
きっと天国って為替レート安いんですねw
せっかく来たので旅の無事を祈りました。
さて、次回は梨山オーガニック、阿里山オーガニック、大兎嶺と、本当に高級な
台湾烏龍茶の試飲ですごく緊張したお話です!
お楽しみに♪