台湾烏龍茶仕入れ旅2019 その2 ~南投のお茶屋さんへ~

高級台湾烏龍茶専門店、聞香堂(もんかどう)のブログへようこそ!
スタッフのヨコです。

2019年春茶仕入れの旅の様子をお伝えするブログ第2弾。
第1弾では、逢甲夜市でお腹が苦しくなるまで食い倒れた様子をお伝えしました。

そして、今回の舞台は台湾の『南投県』!

南投県は台湾で唯一内陸に位置する土地です。
お茶の生産地として様々な種類の烏龍茶が生産されており、
有名な凍頂烏龍茶も、今はブランド化されて各地で生産されていますが
始まりは南投県の凍頂山だと言われています。

まずは毎年お世話になっているお茶屋さんへ、昨年同様レンタカーで向かいます。
今回は買い付け初参加のスタッフ小島さんが運転。

事前に日本のJAFで中国語に翻訳した免許を発行し携帯すると台湾で運転が可能です。

台湾は左ハンドル・右車線で日本とは反対。
カーブなどで車線を間違えてしまわないよう声を掛けながら南投県を目指します。

町中はバイクも多く、結構怖いです。

約1年振りの訪問となるので、車の中で中国語の練習をしているうちに
無事にお茶屋さんへ到着。
老板娘(ラオパンニャン/女主人)と2代目が笑顔で出迎えてくれました。
「好久不見(ハオジュウブージェン/お久しぶりです)!」

それでは早速試飲スタート……の前に、パイナップルを出してもらいました!

美味しそう~!

完熟しているのか、色が濃く、なんといっても甘い!
実は私達が買い付けに行った6月は、ちょうど様々なフルーツが旬に入る時期。
パイナップルも旬でとても美味しいのです。

そしてもうひとつがこちら。

台湾の三大節句、端午節に食べられる『ちまき』!
かなりざっくりとした説明ですが、昔、端午節の日に川に身投げした政治家のために、
ちまきを川へ投げ入れたのが由来だそうです。

モチ米のおにぎりのような形で、中にお肉などが入っています。

モチモチしていて、こちらも美味しい。

といった感じで腹ごしらえが済んだところで今年の試飲がスタート。
お茶屋さんの2代目 Mattさんが手際よく入れてくれます。

まずは四季春茶の試飲から始まり、金萱茶なども飲み比べます。
同じ種類のお茶でも、産地や発酵度合いによる違いがあり、
同じ茶葉であっても、茶葉を育成させる際の気候が反映されるため、
年度によっても美味しさが異なります。

それらもすべて飲み比べて香りや味わいを確かめ
今年一番出来の良い茶葉を探すのが今回の目的。

老板娘、お茶を淹れる動作に無駄がないです

しかしこれがかなりハード。
ただお茶を飲むだけでしょ?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
今回は全部で15種類のお茶を飲み比べ、1煎目、2煎目の変化も確認したり、
前に飲んだお茶に戻って比較をしたりするのでお腹が水分でタプタプになるんです(;´Д`)
お茶に含まれるカフェインのせいか、頭もクラクラするほど。
※普段、普通に飲むだけではクラクラしないのでご安心下さい。

飲み比べたお茶とその茶葉。これでもまだ一部

じっくり香りを確かめて、その時感じたことを忘れないよう、メモに取ります。

そして、今回は近くの茶園を見せてもらえることに。
車で移動すると、ちょうど茶摘みの最中でした。
こうやって一つ一つ丁寧に手作業で摘まれることで香り高い美味しい烏龍茶が
できるんですね。

戻ってきてからも試飲は続き。。。
最後は、一番重要な茶葉の選定。
この日試飲をしたスタッフ全員が、美味しいと感じる茶葉を選び出します。
今年は7種類の茶葉を選定したので、中でも印象的だった茶葉をいくつかご紹介します。

甘香(もか)

まったりとした優しい香りが特徴の金萱茶。
聞香堂では「甘香(もか)」という名前で販売しています。
こちらの茶葉が、今年は昨年の二.五分発酵から一分発酵へ変わりました。
一分発酵は一昨年と同じもの。
昨年は香りが薄く発酵度合いの強い方へ変更になりましたが、今年は甘い香りは
勿論ですが味とのバランスが取れて出来がとてもよく、一分発酵へ戻すことになりました。

爽香(さやか)

大禹嶺地区の茶樹が伐採され希少価値の高い、上品な甘い香りが特徴の大禹嶺。
聞香堂では高級ライン「爽香(さやか)」として販売しています。
大禹嶺は、今年の春茶と昨年の冬茶を飲み比べました。
香りの春茶、味の冬茶と言われ、冬の厳しい寒さを耐えた冬茶のほうが
茶葉の旨味が凝縮され甘みの残る味わいです。
しかし香りでいうと春茶のほうが断然、大禹嶺の上品な甘い香りが強い。
どちらも美味しいのですが、聞香堂は何よりも香りを重視しているため、
今回も春茶を仕入れることになりました。
春茶は少し濃い目に入れてもらうと味のバランスが取れます。

仕入れが決まった茶葉はどんどんパッケージングされていきます。
人気の甘香と花香は多め。

そして凍頂烏龍茶。
昨年も凍頂烏龍茶は試飲しましたが、ラインナップには入りませんでした。
ですが、やはり日本では人気の高い茶葉なので、もう一度トライすることに。
こちらは焙煎が入っているので、香ばしい香りが強く、ナッツのような
味わいも感じられます。

個人的にはかなり好みのお茶なのでお土産に購入しました(o´艸`)

凍香(とうか)

また、今年は新しい茶葉として、凍頂と同じ製法で作られた烏龍茶を試飲しました。
実はこの新商品、Mattさんが凍頂烏龍茶と同じ製法で焙煎を入れたオリジナルの茶葉。
焙煎香の中に台湾烏龍茶らしいほのかな甘さを感じます。
製法が同じなので、凍頂烏龍茶好きにはかなりオススメです!
毎年お世話になっているお茶屋さんのオリジナルで、かつ香りも味わいも申し分ない
となれば、こちらを新商品に加えるしかありません。

その名も杉林渓烏龍茶「凍香(とうか)」。
現在はマルシェで先行販売を行なっていますが、オンラインショップでも
近日発売予定です!

最後にみんなでパシャリ

この後は美味しい夕食をご馳走になり、台中への帰路へつきました。
今年も美味しいお茶が買えて一安心。

次回は新鮮なフルーツいっぱいの台中の朝市の様子と
紅茶で有名な南投県日月潭の様子をお伝えします!
お楽しみに!

仁愛郷烏龍茶仕入れの旅2018 その4 台湾茶の2大聖地、大禹嶺と梨山のふもと「仁愛郷」へ

烏龍茶仕入れの旅2018 その5 台湾茶の聖地 大禹嶺と梨山へ

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