高級台湾烏龍茶専門店の聞香堂(もんかどう)のブログへようこそ!
台湾ブログ担当のユタカです。
このブログは、聞香堂の面々が現地で味わった魅力的な台湾の、景色や食などを
皆様にお伝えする仕入れ旅行記です。
前回は、「阿里山(アーリーシャン)」のふもと、嘉義(ジャーイー)の様子をお伝え
しました。
今回は世界3大登山電車とも呼ばれる阿里山森林鉄路の登山列車に乗ります。
嘉義の車站(チャーツァン=駅)から奮起湖(フェンチーフー)車站まで電車で、そこ
からはバスで阿里山国家風景区(国定公園)を目指します。
以前は山頂近くの阿里山駅まで行けたそうなのですが、1999年の集集大地震と
呼ばれる大地震により線路やトンネルに大きな被害が出てしまい、更に度重なる
台風の被害で未だ復旧の見通しが立たない状況が続いています。
さて、時刻は朝8時半ごろ。
気温はまだそんなに高くなく湿気も少な目だったので、かなり快適な朝。
阿里山森林鉄路(日本語では「阿里山森林鉄道」)の切符売り場へ向かいます。
昨日は売り切れだったのでキャンセルが出てればいいなー、登山電車で2時間の
立ち乗りはさすがにキッツいなー( ̄▽ ̄;)
と、かすかに期待しつつ切符売り場へ来てみたものの。。。
そんなにうまい話は無いわけで。
仕方なく立ち乗りキップを買うことになりました。
それにしても立ち乗り用の切符があるってこと自体が驚きですよね(@_@)
阿里山森林鉄路(鉄道)は有人の改札を通るようにと案内が書かれています。
発車時刻には早かったですが有人改札を通って月台(ユエタイ=プラットホーム)へ。
立派な観光写真スポットがあります。
ホームの向かいには阿里山森林鉄路の特色について中国(台湾)語、英語、日本語で
書かれた看板があります。
どうやら嘉義の標高30Mから阿里山駅の2200M(奮起湖までで1400M)
まで登るそうです!
あれ?それにしては結構軽装で地元の方らしき人たちもいます。
乗り物代の安い台湾の物価からすると、阿里山森林鉄路の切符は片道350元程度
(約1400円)と、バスで台北から嘉義まで来るのと変わらないぐらいの値段するん
だけど、もしかしたら地元価格があるのかな??
ということは、昨日のダフ屋っぽいお婆さんたち(前回参照)はきっと、地元価格で
切符を購入して旅行者に売ることを生業にしているんだろうなー。
などと、妄想しながら電車を待つこと30分弱。
遠くに赤い列車の姿が見えると、僕らを含めた旅行者はいっせいに我先にと
ホーム先頭から身を乗り出して写真を撮り始めます!
↑(注意:音が出ます!)
車両がちょっと小さめに見えるのは理由があります。
ミニ鉄道とも呼ばれているその車両は、険しい岩山を削った間を縫うように走る
ため、日本で通常見かける線路の70%弱の幅しかないそうです!
その分、高さもちょっと低いです。
↑見えにくいですがドアの左手下に「日本車両」と書かれています。
調べてみたら実は設計だけ日本車両がやって、台湾車両が製造したコラボ車両
だそうです。
台湾高鐵(台湾新幹線)の車両も日本製だったし、こんなところからも台湾の
親日ぶりが伺えますね♪
さぁ、立ち乗りで出発です!
この辺を過ぎるとしばらく嘉義の街ともお別れです。
もう少し行くと。。
面白いのは解説の女性車掌さん?が現れて、大きな声で解説を始めます。
バスガイドさんが劇画調になった感じ、と言えば伝わるかな?
無音映画の解説みたいに時代がかった喋り口調でツラツラと話しています。
途中で僕らが日本人だと分かったからなのか、カタコトの日本語でも解説をして
くれるようになりました!
カタコトなのに早口なので何を言ってるのか所々しか理解できなかったんですが、
立ち乗りしてるのを忘れるぐらい面白く聞き入ってしまいました♪
途中本当に駅とも分からないような駅に何度か停車しました。
1時間があっという間に感じるけど、奮起湖までまだ約半分の標高743m!
意外とまだここだと携帯の電波が通じます。
だいぶ日本の風景に近い植生になってきました。
標高が高くなり、朝より体感気温がグッと下がってきました。
このあたりからかなり狭隘な山肌スレスレを列車が通ります。
↑注意:音が出ます
後半にガサガサと枝をこする音がするのがお判りでしょうか?
しばらく阿里山森林鉄道の遊園地のような車窓を楽しみました。
トータル2時間かけてようやく奮起湖(フェンチーフ-)車站へ到着!
ここに来るまでどんな湖があるんだろう?って思っていたんですが、どうやら
湖があるわけではなくて、元々は「ちり取りのような窪地」を指す地名で、
音はそのままに霧や雲が広がる様子が湖を想像させることから、別の字を当てて
奮起湖と呼ばれるようになったそうです。
山の上から見ると、これ↑が雲海になるわけです。
ここには、開業当時から現役で働いていた蒸気機関車とディーゼル機関車が
修復されて展示されています。
昔は奮起湖駅で宿泊して早朝に給油したり機関車と石炭の貨車を車両交換をして
から車両が登り下りしたため、奮起湖駅周辺に宿や食事処が栄えたそう。
お店や宿なども山の斜面に建っていて、駅に近い方が入り口だと思ったのが実は
2階くらいから入ってた、ということもあるようなちょっと迷子になりそうな
構造をしているので、坂は大変ですが歩くだけでも楽しめるかもしれません♪
奮起湖の老街(ラオジェ)自体はとても小さいので、ゆっくり歩きまわっても1時間
もかからず見終われると思います。
一通り散策してお腹が空いてきたので一際目立つこちらへ入ることにしました。
お弁当は3種類くらいから選べます。
うん。普通に美味しい。
お魚の切り身っぽく見えるのも、ちゃんと植物性の材料で作っているとのことで
お味も食感も、ちゃんとそれっぽくてビックリΣ(・ω・ノ)ノ!
やっぱりこちらも台湾ぽいお味付ですが、お肉料理ほどシナモンや八角臭くない
ので、台湾料理が苦手なスエさんが美味しい!と大喜びしたほど。
さて、散策もして美味しいお弁当も食べてお腹も膨れたので阿里山駅へ向かう
バス停へ向かいます。
駅の裏手の民家の道を抜けて左手に少し行ったところでした。
ここからまた揺られること2時間ちょっと。
かなりのカーブの連続ですので、下を向いてると酔ってしまうかも知れません。
行かれる方は、同行の方とお話しながら景色を楽しまれると良いでしょうね♪
バスを降りたらまた豪雨。
阿里山国家風景区の入り口のバスターミナルに到着しました。
さすがに標高2200mまで来たので真夏だけど少し寒いです。
携帯電波もほとんどつながりません。
ここから先は歩きになりますがこの寒さのなか豪雨。。。
少ししたら止むだろうと思ったのですが、山の上だからか今日は中々止みません。
2時間くらいいたでしょうか。
さすがに止む気配も無いので仕方なくターミナルの中のコンビニでカッパを調達。
坂道は濁流になっているので寒いですが足が濡れるのはあきらめました(笑)
覚悟を決めて靴をジャブジャブさせながら坂道をゲートまで歩きます。
ゲートキーパーは少し英語が話せる人で助かりました。
バスの半券を見せると入郷料がお安くなりますので捨てないように♪
今夜のお宿で着替えたりしてお茶を飲んだりしていると雨が晴れてきました♪
さっそく周辺を散策に。
阿里山国家風景区の阿里山駅前は、ロータリーの中にお土産屋さんやレストラン
があってそれを囲うように商店や郵便局やコンビニなどが並んでいる円形の、
本当に小さな町です。
ほどなく夕日が落ちていきます。
やっぱり阿里山に来たんだからお茶屋さんが見たい!
と、ロータリーのほぼ真ん中にあるお茶屋さんを覗きました。
うん。勉強になります♪
一押しらしきセットが並びます。
それにしても、3600~5000元(約2万円)て高いなぁ。。。
並びには他にもお店がありますね。
少し奥にはいるとオシャレなカフェを発見!
阿里山はコーヒーも有名なので阿里山コーヒーを頂くことに。
若いイケメンは、ココに勤める前は台北だか台中のカフェで修業したらしい。
店員さんもカッコイイだけじゃなく、見せ方をよく分かってらっしゃる!
表にあるドリンク屋さんは作って溜めといたのを紙カップに注いだだけで同程度
の値段でしたが、これなら値段が多少高くても納得してこの興行性を買うことが
出来ます♪
商売ってやっぱり「創意工夫が伝わるエンターテインメント」だなーと改めて
感じさせられた夜でした。
駅で翌朝の時刻を確認したところ、翌朝は4時に動き出さなきゃ(゚Д゚;)
ということで、次回は阿里山5大奇観の目玉、ご来光を拝みに行きます!
ここまで来るだけで結構大変だったんですが、ここからがハードだったのです!
次回もお楽しみに!